エンジェルウォーズ

おもしろくないとは言わないが、ちょっと人を選ぶ映画だとは思う。


「パツキン女子高生がSF的世界観でスーパーバトル」といった感じの惹句が
米国公開時から騒がれていましたが、その点では、全く期待を裏切らない出来でした。
そういうガジェット的おもしろさは、かなりのものでしたが、
それとは別のストーリー的な面白さというのは、あまり無かったと思います。


というと、ちょっと、曖昧な表現ですが、
「バトルに勝つカタルシス」は、それなりにありますが、
「主人公がストーリーを通じて経る体験から来るカタルシス」に関しては
ほぼ無いと言って、差し支えないでしょう。
基本的には、主人公の客観的立場は不幸なままですしね。


もちろん主人公は主観的には、仲間を救うことが出来、
一定の「ストーリー上の成功」を得ているのですが、
何が、「ストーリー上の成功」なのかについて、
ストーリーのかなり後になって(唐突に)提示されるので、
視聴者にとっては、それが主人公が目指すべき成功として受け取れないと思います。


ただ、「誰の夢なのか」についての、最後のどんでん返し的ネタはかなり好きです。